ヤマハ電動スクーターE01──80kmにわたる電動の旅が始まる
ヤマハの電動バイクE01のツーリング第一弾は、青梅をスタートとして五日市と飯能市にわたる70kmのエリア。
バッテリーは(撮り遅れたため)93%の航続距離93km、SOCはフル状態。
本日はすべての道中で、ライディングモードは「ECO」を使います。
苔むした切通し
住宅街の中を通り抜けると、ぐんぐんと登坂になっていく。電動バイクでは非常に辛いロードシチュエーションだ。
例えば、原付一種の電動バイクの場合、万場坂のような登坂ではスピードが上がらずに、ただただバッテリーからの持ち出しが増加しているだけの状況となる。
そして、近日に入手した輸入電動バイクも、72Vの電圧でパワートレインを駆動しているが、万場坂のような登坂角度では、途中で若干の失速が感じられる(電子スロットルをひねっても、スピードがリニアに上がらなくなる)。
しかし、YAMAHAのE01は悲鳴を上げることなくバッテリーからパワーをモーターへ送り込んでいる。これは素晴らしい。
ヤマハの設計したリチウムイオン電池の出力特性とコントローラー(VCU)の相乗効果で、登坂時でもまったくパワーダウンを感じさせない。
苔むした切通しを通り抜けると、道は下り坂となる。
E01は回生システムを搭載しているため、スロットルをOFFにすると即座にリチウムイオン電池へ回生電力が送られる。
このとき、リアルタイムにメーターパネル内の表示が変わるため、回生していることが目で確認できる。
ただし、E01は時速8kmで回生が打ち切られるが、ほとんどのロードシチュエーションで回生を得られるだろう。
このエリアは、長渕丘陵が横たわっているため、秋山方面は坂が多い。
静かな万場坂通りを抜け、五日市へ抜ける。
限りなく静音のE01で新緑の中を駆け抜ける爽快感が素晴らしい。
私の場合は早期から電動バイクを日常的に使っているため、エンジン音のしないツーリングに慣れているが、いつのライディングにおいても、風の音がクリアに聞こえるライディングは新鮮だ。
山道もトルクフルで快適
潤沢なトルクでいくつもの坂を越え、さらに山奥へE01を走らせる。
次は檜原村にある払沢ノ滝だ。
ブルーの紫陽花とE01。電動パワートレインのイメージカラーはブルーであることが多く、ここにちょっとした共通点を感じた。
払沢ノ滝
山奥に入れば涼しくなると思いきや、蒸し暑いままに檜原村の払沢ノ滝に到着。
ムシムシとした中、ウッドチップが敷き詰められた、歩きやすい遊歩道を進んでいくと払沢ノ滝が登場する。
エンジン音がまったくない中の走行なので、耳が冴えている。
滝のすぐそばの東屋で、E01のマニュアルを熟読しようと思ったが蒸し暑いためにパス。
来た道を戻り、今度は名栗湖(有間ダム)にステアリングを向ける。
電動バイクにとってハードなルート
五日市から青梅、飯能エリアは山が多く、激坂も多い。
電動バイクにとってはかなり電費を悪化させるハードなルートだ。
暗く、濡れたトンネル内でほんの少しタイヤが滑る。
納車したばかりなのでタイヤが新品でグリップがまだまだ。
E01はTCSを搭載しているので安心してライディングに集中できるのはありがたい。
登坂角度がおそらく7.5%ある坂道だが、E01は涼しい顔をしてモーターへパワーを送り出す。
夕方の有間ダムに到着。
このエリアで初の公道走行となるE01だったが、見た目がスクータータイプであるためか、道中のライダーからは全くといっていいほど注目されることはなかった。
信号待ちのドライバーも気づいていない様子で、おそらくバイク乗りを含めて、自車のエンジン音の存在によって、E01の無音状態には気づいていないのだろう。
それにしても、電動バイクが日帰りツーリングで実用的な存在感を発揮し始めていることは、驚きに値する。
少し先の未来を、自分の日常に取り入れていく新鮮な感覚が病みつきだ。
今回のツーリングは、総走行距離79.3kmで、バッテリー残数39km/39%で終了。
はじめにもお伝えした通り、すべてエコモードでの走行だったが坂道でもまったく過不足なく走行でき、ライディングプレジャーは十分であった。
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