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ヤフオクで中古バイクを買うのをやめたほうが良い理由

この記事の信頼性

まず、この記事を書いている筆者、つまりこのサイト自体の管理人でもある私は、バイク館(旧社名:SOX)で働いていた経験があります。つまり、周囲にはバイク関連の知人が多くいて、さらにバイク業界の内部をよく知っているわけです。

さまざまな言い分、あると思いますが今回は”ヤフオクで中古バイクを買うのをやめたほうが良い理由”について、実際に見聞きしたこと、体験したことをもとにお伝えします。

オートバイを安く買いたいとして、ヤフーオークションを覗いてみるということを考える人は普通にいます。

でも、結論から言えばおすすめできませんね。

運良く、ヤフオクでお目当ての車種を見つけて商品説明文を見ると、どうも思わしくない。

エンジン異音、キック滑り気味、カブり気味、塗装割れあり…

でも、こうも書いてある。

敷地内走行で走る・止まる・曲がる問題なし、走行時にハンドルブレなし、消耗品一通り交換済み…

それで大半の人は、立ち止まって考えるのですが、そのうち商品説明を自分の都合の良いように解釈しだします。

自分で手に負えない部分はバイク屋に任せよう、その程度の具合なら自分で直せる、そんなことは過去にも経験済みだから問題ないだろう…

これが、意外と落とし穴なんですね。

一度、その商品ページを閉じて、冷静になってください。

数十万円も支払うのに、ノークレーム?

全然乗ってないのにセル一発始動OK?

冬でもキック一発で掛かります?

テスト走行の結果、ハンドルのブレはありませんでした。

走行時のハンドルブレなんて、敷地内走行程度では分かりません。

商習慣として見ても、オートバイのメカニズム的な観点から見ても、冷静になって考えるとおかしいことだらけです。

恐縮ながら、筆者の場合…

SRX-4をヤフオクで買ったことがあります。ちょうど、冒頭の商品説明ページのスクショがそうです。即乗り出し、エンジン好調!と調子のいいことが書かれていますが、実際には…
  • タンクに穴が開いていた。ガソリン満タンで気づく。
  • キャブレターがつまり気味
  • エンジンが暖気してくると異音
いずれも、自分で修理しましたが、やはり謳い文句通りにはいかなかったわけです。

出品者のメッセージや現地対応がとても良かった。

…こんなことで、ボロのオートバイが売れるのなら誰でも笑顔で応対しますよ。

そんなことをされたところで、そのオートバイの調子が良くなるわけではないことを、今一度思い出してください!

オートバイの業界に精通した人は、異口同音にこう言います。

「売れないボロはヤフオクに流す」

これ、本当です。

筆者の知人のバイク屋はヤフオクを最終処分場として利用しています。

しかも、個人として出品しています。

皆さんも考えてみて下さい。

素人が自分のバイクを、自分が納得行く価格で売りたい時、真っ先に思いつくのは、自分主導で商取引ができるヤフオクではありませんか?

現代だったらメルカリ、ジモティなども選択肢に入ると思いますが…。

これらの個人間取引が可能なサービスであれば、自分の言い値で売れるかも知れない。もっと言えば、情弱を釣って、売りつければこっちの勝ち!だと。

なんせ、ノークレーム・ノーリターンの条件を了承した上で購入したわけですからね。

売る側になるとそのように企むのに、不思議なことに消費者側になると、冒頭のようにあり得ないような免責事項や商品状態の説明をされても、なぜか自分なりの解釈をして良い方向に捉えて、お金を出してしまう。

まさに、カモがネギを背負って自ら飛び込んでいくようなもの。

やはりですね、バイク屋の相場より安いものには訳があります。

ただより高いものはない、と先人も言っているわけです。

安く買って完調!なんてことは、よほどの幸運の持ち主でないとあり得ないでしょう。

クリーンな仕入れルート、プロメカニックによる整備、クレーム対応、より良い運営をするための利益…これらを考えると、そもそも相場より格安で買うことのリスクがどれだけ存在するのか分かりませんか?

 とはいえ、バイク屋も意外と手を抜いていることがあります。

オートバイを中古で買うって、難しいですね。


ヤフオクなどでバイクを買ってOKな人って、どんな人なのでしょう?

  • 自分で整備できる
もう本当にこれに尽きます。
自分で整備できないのであれば、手を出さないことです。

どうしてもヤフオクでバイクを買いたいあなたに



①業者は避ける

ヤフオクでバイクの販売を生業としている業者は、写真を加工してキレイに見せて(露出を上げて、明るく見せるなど)、実際の整備は何もしないということが常です。仮に書いてあったとしても、信用に値しません。

なぜなら、嘘はいくらでも書けますし、ノークレーム・ノーリターンが基本ですからね。

事実と異なる事象があったとしても、「ノークレーム・ノーリターンを了承して入札、落札されましたよね?」で終了です。

ちなみに興味深い話がここにあります。

知人のバイク屋に聞きましたが、店頭に出せないような状態のものをヤフオクで売ると言っていました。

ふつう、バイク屋がバイクを仕入れるのは、業者オークションと客からの下取りです。

下取りで来たものの中には、整備をしても売れないようなボロもあります。そういうのは、業者オークションの中に「蚤の市」というのがあって、そこに放出されるんです。

ちなみに業者オークションでは、車台番号などから世のバイクを一意に識別し、走行距離の改竄をチェックしています。いわゆる、走行距離管理システムというやつですね。

過去に走行距離30,000キロで出品された車両が、ごまかして16,000キロで再び出品ができないわけですね。

走行距離不明とすれば出せる場合もありますが、相場はがくんと下がります。

②狙い目は個人出品者

ヤフオクなどにおける売買で狙い目は個人の出品者で、以下の条件を満たしていれば…良い商品に安く巡り会えるかも知れません。

  • 引越
  • 置き場整理
  • 金欠

このような理由で出品している人は狙い目です。そこそこしっかり乗っていた可能性が(多少)上がります。

しかし、個人の中にもバイク屋の延長でやっている場合や、その業界で働いていた経験を生かした場合もあり、個人風の業者も居ますので注意して下さい。

また、悲しいことにこういった有意義な情報を公開して、多くの人へ資することができる一方で、これらの内容を逆手に、商売をする輩もいますので…。

もう…そうなると個人出品者なんてもんも、信用できないですよね。

必ず現車確認をする

オークションは限られた期間で終了してしまいます。

この制限ゆえに、多くの人が判断を誤ってしまうことにもなるのですが(心理学で、希少性の法則というものがあります)。

もし買うと決めたなら現車確認は必須です。

現車確認する時間がなかったから…と言って泣きを見る人を良く掲示板や知恵袋で見かけます。

現車確認する場合は、下記の点に注意してください。


その暖機運転、親切心じゃないかも?

通常、バイクは冷間時はエンジンがかかりにくかったり、各部からの異音が多かったりします。

出品者は是が非でも売りたいので、エンジンが暖まった状態で準備してくるはずです。

そこでまず最初にエンジンをかけてもらって、一通りエンジンがついている状態でのチェックを行います。

その後、エンジンを切り、このバイクのイロハを聞きます。

  • 整備状況
  • 抱えている不具合
など、この話をなるべく30分~1時間ほど長引かせてください。

そして最後にもう一度、エンジンをかけてもらえないかとの打診をしましょう。

冷間状態にはできませんが、ちょい冷え状態まではもっていけます。

かなりギャンブルなオークションですが、運よく掘り出し物に巡り合える可能性もありますので、目を肥やして臨んでください。

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