【カブ開発者が語る】カブのオイルが入っていなくても動く─これは事実です
厳道峠にて |
さまざまな情報が錯綜しているが、これからお話する内容は三樹書房から出版されている「スーパーカブ50 特別愛蔵版」から引用したもので、事実である。
エンジンオイルが全然ないのに1年稼働したスーパーカブ
宮ヶ瀬湖周辺にて |
事実、OHCカブの場合は100cc残っていれば十分に機能するように作られている
道志川とスーパーカブ、ベンリィ |
カブの場合はオイルが下に100cc程度残っていれば十分にオイルポンプが機能する
と証言している。
だから、実際にドレインボルトを開けてオイルがほとんど入っていなくとも、オイルパンには100cc程度は残存しているということ。
さらに言えば、スーパーカブにもOHV形式とOHC形式のエンジンが存在するが、OHV式のスーパーカブの場合、オイルはハネかけで各部へ給油しているため、オイルポンプを採用しているOHCスーパーカブと比べると、どうしてもオイルの潤滑性が満足行かず、また油温も上がりやすくなる。
OHCの場合はオイルポンプで各部へ送り込んでいるため、オイルは常に循環しており、油温も一定に保たれる。油温が上がりすぎないことは、すなわちオイルの劣化も遅いということで、潤滑性能が保証しやすく、磨耗も少ない…という算段。
さらに恩田隆雅氏は、編集部の「─ほんの少しのオイルがあれば走るという神話は事実なのですね。」という問いに対して、はっきりと
事実です。
と答えており、それは予め意図したことだったと発言されているのだ。
OHCスーパーカブのエンジンはどんなことをしても壊れない
道志みちから一本外れて |
大は小を兼ねる
壊れるスーパーカブを作ってはいけない、という先輩方からの圧力
道志みちにて |
まわりの人から脅かされたのは「このエンジンがダメだったら、お前の責任で、ここまで育ってきたカブがダメになる」ということです。だから私は、OHCエンジンは、オイルさえ回していれば、焼付きや摩耗、異常加熱が絶対にないはずだ。オイルさえちゃんと潤滑させていれば大丈夫だという信念をもちましたよ。
世界最小のOHCエンジン、世界のホンダ
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