西武鉄道のフラグシップ「Laview」ラビュー
ミニオンズのような可愛さ
ホンダの埼玉製作所狭山完成車工場に勤務していたころ、沿線の鉄道は西武鉄道だった。期間工として働く傍ら、週末は個人事業主としてコンサルティング活動を行っていたため、必然的に西武鉄道を利用する機会が多かった。排ガス、雨、風、花粉などで汚れるオートバイに乗っておきながら、鉄道系についてはできるだけ快適な移動にしておきたい、というタイプなので、ラビューの存在は早くから注目して、利用をしていた。
都内から帰ってくる場合も、わざわざ西武池袋に出て、そこからラビューで狭山方面に帰ってくるというパターンを何度も踏襲した。
ラビューの車内外は一言で言えば「クリーン」。外側はステンレス製のプロダクトに見られる、ヘアライン仕上げがされていて高級感を漂わせている。メタルマテリアルでありながら、冷たさを感じさせないのは、多くの部分に曲線が使われているからであろう。
寝過ごしてしまうかも
車内は、自動車でいうところのNVH(ノイズ、ヴァイブレーション、ハーシュネス)は完璧とも言える。例えば、発着時の乗車ドアの開閉音はキャビンからはほとんど聞こえない。ラビューが駅に停車してしばらくすると、音もなく動き出すから少しばかり驚く。
ほとんどの客は末端の駅で乗り降りするだろうから、わざわざラビューで途中下車をすることはないと思われるので、あまりの静けさに乗り過ごすということはないだろうが、それにしても音もなくススーっと走り出す様子は、さすが西武鉄道のフラグシップ、001系だけはある。
高貴さを感じさせる車内チャイム
車内の他に目を向けると、サウンドについても素晴らしい。定期的に鳴動する車内自動放送のチャイムは、聞くところによればJRのサフィール踊り子のチャイムに似ていると、鉄道界隈では有名らしい。確かにYoutubeで両社のチャイムを聴き比べてみれば、使われている音の要素がとても似ている。
理由はシンプルで、ラビューもサフィール踊り子のチャイムも、作曲者が福嶋尚哉氏である。やはり個性というのは滲み出てくるものなのだ。
シートは極上、ユーティリティは充実
スイッチバックするラビュー
乗り心地は高級車そのもの
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