オートバイは精神・時間・空間を贅沢に使う趣味である
現代における贅沢な趣味
オートバイは一言で言えば、精神・時間・空間を贅沢に使う趣味だと言える。
多くのバイク乗りは、苦労して手に入れた愛車で走り回ることが楽しいと感じ、そこに排気量の差による優劣は存在しない。本人の精神性さえ満足されれば、50ccでも1,000ccでも良いのだし、入手するのにかかった費用はそれほど満足度に影響しない。10万円で買えたオートバイも、100万円のローンで買ったオートバイも、「ツーリング中のライダー本人は意識の外」なのだ。これはまさに物質的な贅沢よりも、精神性による贅沢と言える。
そして、オートバイは時間と空間を潤沢に、贅沢に使うものだ。
現代において、オートバイでツーリングをするということは、車や電車、バスといった乗り物を使って目的地に行くことよりも、”あえて遠回り”する意味合いが強い。オートバイであれば目的地まですり抜けや車やバスではアクセスが難しい道路を繋いでショートカットが可能だが、ほとんどのライダーはそのような理由で乗り回しているわけではない。
目的地までの道中にあるグルメや風景を楽しみながら、時には寄り道をして、目的地へ到着するのだ。場合によっては目的地を定めずにぶらぶらと気の赴くままにステアリングを向けることもあるだろう。これは車でやると難しい。小回りは効かないし、Uターンもほとんど出来ない。そして路肩に止めるとしても車体の大きさが邪魔でそう簡単には行かない。
だから、オートバイに乗るということは時間と空間を贅沢に使っていると言える。また、バイク乗りはオートバイから降りた後の日常も精神的に満たされている。次のツーリング計画を考える時間、愛車を洗車して磨く時間、メンテナンスの時間、荷物パッキングの時間など、オートバイが存在するだけでライダーは時間をただ無為に過ごすようなことをしなくなる。
オートバイで走り回れる喜びを知っているからこそ、バイク乗りは辛い現実や仕事、人間関係など多くの人が悩みに悩んでしまうようなことも、乗り越えてしまう精神性を持っている。いつも、彼らは目の前のことではなく、地平線の彼方を見ている未来人なのだ。
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