【電動バイクを改造】200V公共EV充電スタンドで充電できました
モビリティの未来を一足先に味わっています
ひと月前ほどから構想を練っていた、私の所有する72V電動バイクを、街なかにあるEV用200V充電スタンドで充電させる計画がありました。
本日、ついに成功となりました。
これはつまり、この電動バイクで行動範囲が劇的に広がることを意味します。
実際に、このことを身を以て体感することが出来ました。
- どこまでも静かで滑らかな走行感覚をもっと、もっと遠くで味わえること
- バッテリー容量の制限で帰らざるを得なかった距離でも、何のためらいもなくアクセルを開けて走り続けられること
- エンジンのバイクで走っていた見慣れた遠い地の場所も、電動バイクで走ることによって全く違う印象をもつ感覚
ピュアなEVというのは、社会インフラが整うことで、はじめてその真価を発揮するのではないかと、充電スタンドで電動バイクを充電するたびに思いました。
実はすでに実地試験に成功していました
実は……正確にはひと月になる少し前に、200Vで駆動する72Vリチウムイオン電池用充電器を入手し、すでに実証実験に成功していました。ただし、この時は10Ah程度の”中速充電”でした。
未知の大電流
今回（個人的にすごいと思う）、30Ahもの大電流を出力できる特殊な充電器をメーカーの方と調整をしながら製作していただき、これを実際に実地試験したということです。
72Vのリチウムイオン電池の充電電圧は84Vですが、84V30Aという出力スペックとなると、ワット数で言えば2520W……2.5kWということで、おそらくこのクラスの電動バイクではほとんど試されていない領域でしょう。
さまざまな電動バイクの海外フォーラムを調べてみても、30Aもの大電流で充電しているユーザーは全く見かけず、私自身も本当にこのバッテリーに30Aの電流を入力してよいのか、最後の最後までわかりませんでした。そもそも、この電動バイクはバッテリーのスペックにおいて不明点が多すぎるのです。
- BMSによって充電電流を遮断されたりしないだろうか？
- 異常発熱しないだろうか？
- 30Aのスペックを発揮できなかったらどうしよう
- バッテリーが破損して帰れなくなったらどうしよう
といったような、心配事が過ぎりましたが、いずれも杞憂に終わりました。
事前に計算していたとおり、2時間経つか経たないかくらいで、フル充電ができました。
10Aの充電器で5時間掛けてフル充電したことを思えば、あまりにも時短過ぎて驚愕しています。
1時間程度の充電でも、理論値で言えば30Ahぶんのパワーが回復されるのですから、それはもう清々しいものです*1。どう清々しいのかは、また別の記事にしてお伝えします。
認証問題が課題
総評としては”大成功”なのですが、一部の充電スタンドでは反応せず、電動バイクが充電できませんでした。
例えば、最近設置された充電スタンドや、イオンなどで入れ替えが進んでいる充電スタンドでは、J1772プラグを挿した際の認証手順が改善されており、私の電動バイクでは反応しません。道の駅やJAといったところに設置されている、駐車枠に対して単体で存在し、単体でカード認証ができるような充電スタンドは使えるようです。
具体的には、ジョイフル本田やイオンに設置されているNEC社製の充電スタンドは駄目でした。この2拠点の共通点は、複数の駐車枠に設置されている充電スタンドを、まとめて1台の認証器が管理しているような場所です。こういった環境の充電スタンドはNGなのかも知れません。
さらに気になるのが、どちらのNEC社製充電スタンドには「2015年以前の電気自動車は充電できない場合があります」というような注意書きが書いてあり、これはもしかすると2015年を境に認証手順が変更されていることを示唆しているのではないか？と予想していますが、まだまだ調査する余地があります。
*1……30Ahぶんというのは、その時の電費によって変わりますが、私の乗り方＆あるルートでの電費で言えば、30Ahぶんというのは、48kmのパワーに換算されます。
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