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東京の秘境、檜原村と神戸岩

 


東京村

本州の東京で唯一の村がある。

ひのはらむら─檜原村。

村の9割が山域となっており、飛騨高山と同じように山の国といえる。村の大半が秩父多摩甲斐国立公園に含まれているのだ。

実際にオートバイを走らせてみれば、平坦地が少ないことに気付かされるだろう。



東京都とはいえ、気候は山間部なので天気予報は山梨エリアを参考にするのが妥当で、厳冬期には滝自体が凍ってしまう、氷瀑という現象が見られるほどだ。このエリアでは他に、越生町のあしがくぼの氷柱が有名。

ともかく、山間部の地域はとても寒いのだ。

アクセスは良好で、交通の難所といった印象はない。

ツーリングライダーからすると、檜原村は通過してしまいがちなところだ。

中心街からやってくると、T字路に突き当たり、左が甲斐国─今でいう山梨方面となり、右が檜原村になるのだが、大半のライダーが奥多摩周遊道路を経由してツーリングを楽しむため、右折をして檜原村に入っていくことが少ないように思われる(実際にはT字路の手前からすでに檜原村に入っている)。

少し走ると、払沢の滝入口が見えてくる。その手前にあるのが、檜原村に流れる清流で作られた豆腐を販売する「ちとせ屋」。払沢の滝は駐車場から歩いて15分程度の場所にあり、ライトな登山感覚を楽しみながら、大自然の営みに触れることができるのでおすすめだ。

ぜひ、払沢の滝から去る際は、ちとせ屋でアイスクリームとうの花ドーナッツを食して頂きたいと思う。

大自然の営み触れ、美味なグルメに小腹を満たしたら、オートバイをさらに進めていくと「神戸岩」の標識が現れる。

檜原村にはパワースポットとして神戸岩の存在が、時折マスメディアで紹介される。



山の中へ、奥へ奥へと進んでいくと、とても大きな岩山が立ちはだかり、下に目をやると轟々と水が流れている。



高所恐怖症の人だと思わず足がすくんでしまいそうな板張りの橋、鎖場があって、経路の長さとしては短いが十分な満足感で神戸岩を全身で楽しむことができる。



神戸岩を楽しんだあと、さらに奥へと進んでいくとオープンしたばかりの「檜原 森のおもちゃ博物館」がある。旧北檜原小学校を建て替えた施設で、高齢化が進む東京の山間部における地域交流拠点、多世代交流拠点としての役割も担っている。

館内は木材をふんだんに使っており、この場所が山の恵みに支えられたところであることを痛感させられる。

檜原村のさらに奥へ、奥へとステアリングを向けるとやがて道が荒れてくる。急坂を登っていくごとに、エンジンが苦しそうになる。ギヤを下げてアクセルを開けていくと、一瞬開けたところに出て、山深い景色が見られる。

それでもなお登っていくと、桧原きのこセンターにたどり着く(この場合は檜原ではなく桧原)。

桧原きのこセンターは標高850mに位置するきのこ栽培施設で、ここでは栽培されたきのこの直売所も兼ねている。

ここから先は、地図上では奥多摩周遊道路に繋がっているのだが、実際はゲートで封鎖されており行き止まりとなる。



ツーリングルートとしては、檜原村はピストンとなり、残念ながら奥多摩周遊道路側へ抜けることはできないが、行きも帰りも山間の清らかな風の中に身を投じる気持ちよさが伴っており、気持ちよく愛車とともに駆けることができる。

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