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”電動バイク=エコ” は大嘘。電動バイクの存在意義、メリットとは?

 

エンジンで染み付いた価値観を今、捨てよう

このブログで何度となく言っているように、電動バイクはエコな乗り物である、という幻想は今すぐ捨てるべきだ。

駆動バッテリーとして主流のリチウムイオン電池は製造時に多量のCO2を排出している(地球温暖化=CO2という図式も、いささか頭の悪いものだが)。

電動バイクは走行時に大気汚染となる二酸化炭素を排出しないというだけで、前述の通り、バッテリー製造時に二酸化炭素を排出している。

さらに言えば、現在日本で主流の電気は火力発電で生成されたものだ。

ゆえに電動バイクは全くエコではない。

SNSで定期的に賑わいを見せている、あおり運転の動画と同じように、局所的な視点で物事を語るべきではないのだ。

我々は、自分の見ている世界が美しければ、その前後や背景にあるストーリーなんて他人事なのだ。

エコとは言えない電動バイクのメリットは?


それでは、エコではない電動バイクの存在価値は何であろうか?

私はヤマハの電動スクーターE01の実証実験に参加しているが、他にも2台の電動バイクを所有して感じるメリットが以下のようにある。

①暖機運転が不要

走りたいと思い立ったときに、暖機運転というプロセスを経ずして走り出せる。

ライダーの走りたいという欲求に、ストレートに…ダイレクトに、タイムラグゼロで応えられるのが電動バイクだ。

普通、エンジン車では暖機運転が必要とされている。

現代のエンジンは各部のメカニカルクリアランスが厳密に設定され、エンジンコントロールマネジメントも高度化しているため、昔と比べたら暖機運転にさほど気を遣わなくても済むようになっているが、それでも摺動部が多数存在するエンジンは、暖機運転の具合でエンジンの調子や寿命に影響があるのも事実だ。

例えば、私が以前乗り回していたBMW MotorradのR1200GS-ADVは大排気量のボクサーツインエンジンを搭載しているが、高度に電子化されたBMSと呼ばれるECUの存在で、コールドスタートでもエンジンは安定して動作する。

しかし、それでもちょっとラフにアクセルを開けようとするなら、暖機されていないボクサーツインはノッキングを起こしてしまう。

しかし、電動バイクなら暖機運転ゼロで即時スタートができる。

さらにはノッキングという現象もそもそも起きない。

電動バイクは自宅で充電が基本であるのと、航続距離の短さゆえに、シティコミューターとしての使われ方がメインで、暖機運転が不要というのは、毎日の使われ方の中でかなり大きなメリットではないだろうか。

後述するように、暖機運転が不要でさらにはシンプルな構造による耐久性の高さが、既存のガソリン小排気量スクーターを置き換えるポテンシャルを十分に秘めていると感じる。

※オートバイにおける暖機運転は、エンジンだけでなく、サスペンションをはじめとする可動部の機械的な慣らし、ライダーの意識の切り替えも含まれるため、電動バイクも正確には、十分な走行性能を発揮するためには暖機運転は必要だと筆者は考えている。

②シンプルな構造による耐久性


エンジン車はどんなに小排気量でも、たくさんの可動部が存在して、オイルによる潤滑を必要としている。

さらに、小排気量になるほど高回転で出力を達成する必要に迫られるため、より機械的負担が増加してしっかりとしたメンテンスを必要とする(大排気量車の場合はエンジンの常用回転域が低く、機械的摩耗がゆっくりとしているため寿命が長いものが多い)。

これが電動バイクになると、非常に堅牢なブラシレスモーターを使っているためマシンとしての寿命は長い。

ブラシレスモーターは構造上、回転軸の2点のみが可動部分で、しかもその部分は長寿命なボールベアリングやローラーベアリングを使っているため、機械的摩耗は驚くほど低い。

③メンテフリーで時間とお金が増える


それらべリング類もシーリングされているため、エンジン車のようなオイル交換を必要とせず、メンテフリーとなっている。

意外と多くの人が見落としているのは、電動バイクはエンジン車のような油脂類のメンテが一切不要であるという点だ。

さらにインホイールモーターであれば、駆動伝達のためにチェーンやベルトが不要なので、それらのメンテナンスからも開放される。

一部、電動バイクでベルト駆動式を採用したものもあるが、この場合もメンテフリーとなっている。

多くのライダーがツーリング日和を我慢して、半日から終日をバイクのメンテナンスに費やすことを経験している。

オイル交換、チェーン清掃といったものだ。

電動バイクによって、これらの作業から開放されるということは、その時間をツーリングに当てられるということだ。

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